文字サイズ
トップページ > まちみらい千代田 > スタッフブログ > 『上山の企業探訪』 > vol.32 株式会社 アイディアシンク 代表取締役 河内仁志 社長

vol.32 株式会社 アイディアシンク 代表取締役 河内仁志 社長

2007年7月25日

「日本初・国内唯一の写真の無料プリント&配送サービスです」

"写真を無料でプリントして宅配で送ってくれるサービスがあるのを知っていますか?"とスタッフから聞かれ、"知らないよ、何っそれ?"と応えたところから今回の企業探訪は始まりました。詳しく聞いてみると、デジカメで撮った写真をサイト上のアルバムに保管できて、それをなんと無料でプリントして(月1回1組30枚まで)、さらにそれを無料で宅配してくれるというのです。なぜ無料かというと、その写真には広告が入っているのです。「なるほど!そりゃ面白いビジネスモデルだ」ということで、早速そのサービスを提供している会社をホームページで調べたところ、案の定、現在大ヒット中でアイディアシンクという会社が提供しているプリアというサービスであるということが判明。これは訪問させて頂いて詳しくお話をお聞きするしかありません。いきなりのアポ申し込みだったのですが、快くお引き受け頂き企業探訪となりました。


1.(株)アイディアシンクの三つの仕事

天をつくような大鳥居で有名な靖国神社の近くに株式会社アイディアシンクはあります。一本道を間違えたせいでちょっと遅刻してしまいまして反省しながら受付へ。会議室にとおされてすぐに河内社長がニコニコしながら登場です。

ご挨拶もそこそこにまずは(株)アイディアシンクの事業の概要からお聞きしました。大きく分けると3つあるそうです。

(1)ITプロデュース事業

主としてサイトの受託開発です。アイディアシンクのスタートからの事業です。コンテンツプロバイダー事業
全国のセブンイレブンのコピー端末で最近は写真のプリントができますよね。そのコピー端末でアーティストやタレントのブロマイドを販売しています。おもにビジュアル系のカッコいいアーティストのブロマイドが多いようです。

(2)Priea(プリア)事業

日本初・国内唯一の写真の無料プリント&配送サービスがこのプリア事業です。今日はマスコミでも話題のこのプリア事業に絞って河内社長にお話をお聞きしました。
事業全体をお知りになりたいかたはアイディアシンクのホームページをご覧下さい。http://www.ideasync.com/


2.プリアは現在会員大爆発中

プリアは2006年11月からサービスをスタートしました。現在会員は20万人ほどで毎日どんどん増えているのだそうです。さらに普通の写真だけでなく、 2007年4月からは携帯でとった写真をかわいいシールにして送ってくれるというサービスもスタートしました。こちらはすでに会員2万人。広告宣伝活動はせず、マスコミ取材と口コミでこれだけの勢いで増えているのですから、消費者ニーズをバッチリとらえちゃったんですね。2008年3月末には両方の会員合わせて100万人が目標だそうで、この分だと軽く達成しそうです。

ところでみなさん、プリアを利用してプリントされる写真の被写体って何が多いか分かります?まずは子供の写真。これはよく理解できます。かわいい子供の姿をずっと残していたいというのはいつの時代も親の願いです。つぎはイベント。結婚式とか旅行とか。記念の一枚ってヤツです。そしてペット。いま日本は空前のペットブームですが、やはり写真の被写体としてもペットが多いのだそうです。

ところで、写真に広告を入れて無料でプリントしちゃうというアイデアはどうやって思いついたのですか?とお聞きしたところ、ニュートンのリンゴやアルキメデスの風呂場でのひらめきみたいな劇的なものがあったのではなく、地味にじわじわ浮かんできて、それを社内で議論している中で生まれてきたそうです。

背景としては、

(1)受託事業でなく自社独自の事業・サービスを提供したいと思っていた。

(2)ブロマイドで写真関連の仕事に携わっていた。

(3)河内社長がリクルートで広告系ビジネスに関わっていた。

(4)写真には素敵な思い出が詰まっていて、記念として保管され捨てられにくいとう特徴がある。

ということがあわさって、プリア事業を企画し始めたのだそうです。新技術を使っているわけではないのですが、さまざまなアイデアが盛り込まれた事業ですので、ビジネスモデル特許は出願しているのだそうです。

しかし、みなさんの中には、「写真に広告が入ってる?なんか違和感があるなあ」と思っている方も多いかもしれません。その方は是非一度プリアを活用して実物をご覧になることをお薦めします。高画質のプリントで広告スポンサーも厳選していることもあり、違和感はほとんどありません。さらに、フイルム写真を知らないデジカメ世代の若者たちの中には、ほとんど写真をプリントしたことがないという人も多いのだそうです。そんな若者たちがプリアを使って写真のプリントを初めてするので、「こんなにキレイなんだ!」と感動するらしく、彼らにとっては広告が入っているのを前提として写真を見ているのです。これまでプリントして写真を見なかった若者たちがプリアをきっかけにしてプリントし始めるわけです。少々おおげさにいえば、"写真プリント需要の創造"です。


3.Business is R'n'R

アイディアシンクのサービス内容は以上ですが、つぎは企業経営という面からいくつかお聞きしました。まず最初にプリア事業でのご苦労はなんですか?とお聞きしたところ、すべて無料でのサービスなので、コストダウンがもっとも大変でしたとのこと。特に紙代と送料。これは毎月膨大な量になるのでいくら広告をとっているとはいえ大きな負担です。さらなるコストダウンを目指してこれからも努力をしていかなければならないとのこと。

次に社名のアイディアシンク(ideaSync)ですが、みんなのアイデア、知恵、工夫をシンクロニシティ(結集・共鳴)させて新しいもの(オリジナル・サービス)を生み出していこうという心意気を表現しているのだそうです。ワープロで変換するとでてくる"アイディア辛苦"ではありませんので念のためとのこと、みなさん注意しましょう。プリアはこの考え方に基づいて生み出されたアイディアシンクのオリジナル・サービスということなのです。

アイディアシンクのスローガンは"Business is R'n'R"。軍隊や役所のような個性を抑えなければならない組織ではなく、河内社長としては社員一人一人の個性をのばして能力を最大化させていくような社風でありたいとの思いのようで、そういう風土づくりに努力していますとのこと。社長からのトップダウンの指示でなく、ボトムアップでいろんな意見や提案が出てくることが多いそうで、会議などではいい意味で個性のぶつかりあいも多く、自由闊達な雰囲気だそうです。

広告をとって無料でプリントと配送をするというプリア事業は前人未踏の全く新しい事業です。そのような事業ではアイディアシンクのような自由闊達な意見のぶつかりあえる社風が必要なのでしょうね。

現在プリア事業は立ち上げたばかりで、当面は会員100万人という量的な拡大を目指していますが、将来はアルバムでの写真の編集、写真の交換、写真の販売など写真をメディアとして楽しむ新しいコミュニケーション・スタイルが確立されていきそうです。これからもアイディアシンクでどんなアイデアがシンクロされて私たちに提供してもらえるのか楽しみです。

以上

【文責】財団法人まちみらい千代田 地域振興グループ 上山