vol.68 和菓子歴140年 インターネット歴12年の“宝来屋本店”
今回のモバイル最前線は、九段にある和菓子専門店「宝来屋(ほうらいや)本店」です。靖国通りに面した昔馴染みの店構えの店舗は現在建て替え中のため、仮店舗で、専務の大井岳人(おおいたけひと)さんに、インターネットや情報発信、地域活性化についてインタビューしました。大学卒業後、ソフトウェアハウスに勤務されてたというお噂をお聞きしていたので、専門家登場か!とドキドキしながらの訪問でした。
■インターネットに取り組むきっかけ
「宝来屋本店」は、今から140年も前に創業された創業明治元年の老舗で、岳人さんで5代目になります。
まずはインターネットに取り組んだきっかけをお聞きすると、インターネットが出始めた1995年頃、青年会議所の中のやり取りをネットワーク化する委員会があって、そこの委員長をしていたとのこと。委員会を通じて先進的な情報をいち早く入手したことも背景にありそうですが、なにより、
「広告宣伝費で比較したら比べ物にならない大企業と中小企業だが、 インターネットでは条件が一緒!ドメインなるものがあり、 大企業も中小企業も同列になる。 これは驚きだ。」
ということで早速、ドメインを取得されてインターネットに関り始めたのが、96年頃。かれこれインターネットとは10年以上もお付き合いされている大ベテランです。
ソフトウェアハウスにお勤めの経験もあるそうですが、そのキャリアは十数年も前の話。にも関わらず、会話の中で、MovabletypeやRSS、Xoopsといった単語が出てきました。キャリア云々よりは、オモチャ感覚でITに触れる。そもそもITの世界がお好きなんだなぁと、お話をお聞きして感じました。
■ホームページを持ってみて
インターネットを見た方が電話で詳細を問い合わせてくるケースが、ちょこちょこ増えているそうです。
SEOで言えば、なぜか「紅白饅頭」がyahooの上位に来ているそうです。実際に検索すると、1位!すごい。特段、SEO(検索エンジン最適化)は意識していないそうですが、ホームページ開設歴の長さや、老舗としての評判、更新頻度などが影響しているのでしょうか。インターネットショッピングについては、Yahooショッピングのアカウントを持っているけど、使っていないとのこと。ただ、仮店舗になったこともあり、ちょっと手をつけてみようかともおっしゃっていました。来年11月までは仮店舗の予定とのこと。新しい店舗に戻る前に、インターネット店舗が開設!なんてこともあるかも知れません。
そして、最近多い、SEOを売り込む営業に一言。
「SEOをみんながやったらどうなるんだろう?また、「当店オリジナル商品」については、そもそもその単語を知らない人は検索してこないわけで、SEOって意味があるの・・・」と。
いやぁ営業の方からすれば手強いご指摘です。
■口コミ、ブログについて
口コミについてお聞きすると、
「ある地域に発送すると、その直ぐ後に、その周辺からのオーダーが増えてきます。完全に口コミかどうかわからないけれど、事象としては大変、面白いです。」とおっしゃっていました。
また、「宝来屋本店」に関して書いてあるブログには、目を通すそうです。お客様の何気ない感想がブログには満載ということもあり、やはり気になるとのことでした。お客様の声「収集」ツールとしても、インターネットを活用されていらっしゃいます。
■街場のこれから
土曜日は基本的にお店を開けていらっしゃるのですが、散歩がてら(宝来屋本店を知らずに)ふらっとお店に来るお客さんも多いそうです。
“人が集まれば、街は賑わい、店賑わう”
そんな考えから、現在、商店街の組合の若手を中心に月1回会合を開いて、賑わいづくりに知恵を絞っていらっしゃいます。
また9月中旬に開催される築土(つくど)神社のお祭りの準備にも忙しく関わっていらっしゃるように、地域のコミュニティづくりにも積極的に関与されています。ご自身は「お囃子をはじめちゃって、お神輿はもう体力が」とおっしゃっていましたが、当日になったら、肩を入れられることになるのでしょうね。
ツールとしてのインターネットを楽しく試しながら、街、店、コミュニティ活動にお忙しい岳人さんは、インターネットの専門家というよりは、やはり九段の地域を活性化する専門家という印象を受けた訪問でした。 ますます地域を盛り上げてほしいと思います。
宝来屋本店ホームページ http://wagashi.houraiya.co.jp/








